卒業式
卒業式には、議員就任以来欠かさず出席してきた。毎年同じようでいて、その時代を映す鏡でもあると感じている。近年特に印象的なのは、卒業生の服装の変化である。男子の羽織袴や女子の袴姿が目立つようになり、保護者の思いが込められていることが伝わってくる。一方で、それはこの日のためだけの出費でもあり、家庭ごとの価値観や経済状況が垣間見える現象でもある。
卒業証書が収められたホルダーを小脇に抱えた姿は美しいと私は思う。ホルダーを始め卒業記念品の費用はPTA会費で賄われることが多いが、近年はPTAに加入しない保護者も増えている。その結果、費用負担の在り方を巡り、役員の苦労が増している現実がある。保護者の考え方の多様化と、子どもを取り巻く教育環境との間で、調整が難しくなっているのが現状だ。
子どもたちの門出を祝う場である卒業式は、本来、すべての子どもにとって等しく大切な機会であるべきだ。その運営や費用負担の問題を、現場任せにするのではなく、社会全体で考えていく必要がある。子どもの教育に対する主体と責任は誰が担うのか。PTAは教師もメンバー、保護者間の調整だけだはなく、教師も見て見ぬ振りをするのではなく、今こそ向き合うべき課題であると思う。
