市民本位の原則
DXやマイナンバーカードの活用は、本市においても着実に広がっています。コンビニ交付や「書かない窓口」、そして物価高騰対策として実施された「せんだい生活応援ポイント」。利便性向上という成果は確かにありました。
しかし、私はあえて問いたいのです。それは本当に「市民本位」だったのか、と。
スマートフォンを持たない高齢者、設定に不安を抱える方、支援を必要とする人ほど手続きが難しくなる構造はなかったか。結果として、使いこなせる人ほど恩恵を受けやすい制度設計になってはいなかったか。もしそうであれば、それは効率化優先、すなわち「行政の都合」が先に立ったと言われてもやむを得ません。
市民本位の原則とは、強い人をさらに便利にすることではなく、弱い立場に置かれた人を基準に制度を組み立てることです。生活支援ポイントも、対面申請の大幅拡充や紙媒体による選択肢を同時に整備するなど、進め方に別の道があったはずです。
DXは選別の道具であってはならない。効率化で生まれた財源と人材を、手厚い相談支援へ振り向ける。その覚悟があってこそ、仙台型デジタル社会は完成します。
